vol.4 ブックメーカーの倍率に見るワールドカップ

 8月24日についにワールドカップの組み分けが決まった。日本が前回王者のブラジル、そしてリカルジーニョがエースとして挑む欧州の強豪ポルトガル、そしてアフリカ予選を2大会連続で勝ち抜いたリビアと同組となった。「決勝トーナメント進出」を目指す日本にとっては非常に厳しいグループとなってしまった。

 今回は日本の可能性をちょっと違う視点から考えてみたいと思う。参考にするのはフットボールの試合結果を賭け事の対象にするベットウィン(www.betwin.es)の倍率だ。

 ベットウィンが11月1日に開幕するワールドカップ対象にした倍率は以下のようになる。

ブラジル      1.90
スペイン      2.10
ロシア      12.00
イタリア     12.00
ポルトガル    17.00
アルゼンチン   21.00
ウクライナ    26.00
イラン      34.00
日本       51.00
タイ       51.00
パラグアイ    51.00
チェコ      67.00
セルビア     67.00
コスタリカ    101.00
コロンビア  101.00
グアテマラ  126.00
リビア    151.00
エジプト   151.00
オーストラリア  151.00
メキシコ  201.00
パナマ  201.00
モロッコ  201.00
ソロモン諸島  251.00
クウェート  301.00

 このオッズ順に日本のグループを予想すると1位ブラジル、2位ポルトガル、3位日本、そして4位がリビアとなる。ただこの倍率、ご覧いただければわかるようにその実力よりも過小評価されている国がある。

 ブラジルとスペインが図抜けているが、ロシアはこの2か国に肉薄する実力を持っている。2012年の欧州選手権決勝でロシアは延長の末、スペインに敗れた。2011年国際フットサル大会グランプリの決勝ではロシアはアウェーでブラジルに延長線の末、1対2で敗れた。この結果を見ても分かるようにこの倍率ほどロシアと2大国の間に実力差はない。

 またイランもずいぶん過小評価されている。アジア選手権で準決勝で敗退したとはいえ、その実力は折り紙つき。アジア選手権も見比べるかぎり、日本よりも恐い攻撃をしていた。アジアの雄は少なくとも欧州選手権でスペインになす術なく敗れたウクライナより力はある。

 アルゼンチン代表はワールドカップ予選を兼ねた南米選手権で優勝を果たした。しかも現在世界最高の選手と呼び声が高いスペインリーグのインテルに所属するマティアスを欠いての優勝だ。このチームに高速ドリブルとパスを武器とするマティアスが加わったらどうなるのか。アルゼンチンはワールドカップでダークホースとなりうる存在だ。

 日本はタイ、そして南米予選でブラジルを破ったパラグアイと同倍率だ。パラグアイは2004年ブラジル代表を指揮し、またブラジルで各クラブを優勝に導く名将フェレッチが率いる。また多くの選手が現在イタリアリーグで活躍している。過去に世界王者に輝いた実績を持つパラグアイ。その古豪をブラジル人の名将が率いる。アジア王者はそのパラグアイと同等の評価をされている。日本はこの倍率が示すようにパラグアイと同等の力を持っているのだろうか。本大会でこの倍率が間違いでないことを示すパフォーマンスを期待する。

 その他の倍率で目につくのはコロンビアだ。彼らは過小評価されている。同じくアジア予選を勝ち抜け、ぎりぎりワールドカップ出場権を獲得したクウェートもずいぶんと低い評価だ。クウェートを率いるのはスペイン人監督フォンセカだ。戦略家として知られる彼が率いるチームはアジア選手権グループリーグでウズベキスタンを抑えて、1位で突破している。彼らがソロモン諸島よりも弱いとはとても思えない。

 さて、ワールドカップはこの倍率どおりに進むのか? それとも大穴が出るのか?



プロフィール
座間健司(ざまけんじ)
1980年7月25日生まれ、東京都出身。2002年、東海大学文学部在学中からバイトとして"フットサルマガジンピヴォ!"の編集を務め、卒業後、そのまま"フットサルマガジンピヴォ!"編集部に入社。2004年夏に渡西し、スペインを中心に世界のフットサルを追っている。"2011年フットサルマガジンピヴォ!"休刊。2012年よりフットサルを中心にフリーライター&フォトグラファーとして活動を始める。

 

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