攻撃が求められる時代

帯に短し襷に長し

2008年のW杯の前、代表選手と「今の日本代表には攻撃を組み立てられるフィクソがいない」という話をしていた。小宮山友祐(浦安)や北原亘(名古屋)がキケ(スペイン)やネト(ブラジル)のようなパスワークと攻撃の統率が取れるか、木暮賢一郎(現・名古屋)や藤井健太(現・町田)が相手のピボに対抗できるほどの守備力を持っていれば当時の代表はまた違ったかもしれないが、攻撃を重視すれば守備が不安定で、守備を重視したら攻め手を欠いてしまう状況だった。

守備力向上によって求められる攻撃力

今シーズンのFリーグを振り返ると、藤井をはじめ、上澤貴憲(府中)や菅原和紀(北海道)など、攻撃を組み立てるフィクソの活躍が目立ったシーズンだった。少々タイプは異なるものの、ラファエル・サカイ(名古屋)も攻撃が得意であり、村上哲哉(大阪)や小宮山友祐も以前と比べると守備だけの選手ではなくなった。
ここで上澤と小宮山以外に共通するのは、名古屋、町田、大阪、北海道と上位チームである。つまり、フィクソにも攻撃的なセンスが求められる時代になってきた。
Fリーグが始まって、個と組織の両方においてフットサルはレベルが上がっている。特に、守備に関して言えば、守備ができないと試合に使われないという考えが浸透したため、どのチームも守備力は上がった。その結果、ボラやマルキーニョスなど外国人という例外はあるものの、誰か1人の力で簡単に点が取れなくなり、FPの4人全員が攻撃をこなせなければ得点も奪えなくなった。

フィクソのレベルが勝敗の鍵を握る

逆に、上澤が不在の府中、花巻、湘南、浦安、2順目までの神戸を見ると、守備専門もしくは攻撃に貢献できない選手が主力にいるのが共通している。攻撃がつたないと守備に回る時間が多くなり、劣勢となってしまう。また、セット分けではない戦い方をしたい場合でも層が薄いとどうしても穴が生じてしまう。

今のFリーグでは守備ができればO.Kという時代ではなくなってきた。これに気づき、どう対応するかが来シーズン以降のリーグ戦のポイントとなるだろう。