2009年を動かす5人

生粋のドリブラー

「ドリブルが大きいけれども、それでも抜けてしまうのだから恐ろしい」 Fリーグ1年目の仁部屋和弘の評判は、強烈な突破力を持つドリブルに集中された。高校サッカーで結果を残してからFリーグでプレーするのに用意された時間はわずか1年弱。それでも得意のキレのあるドリブルを武器に前評判の低かったチームを牽引してある程度の結果を残した。08年には若干20歳で代表候補にも選ばれたのだから、才能があると期待されていた。
だが、その一方で、悪く言えばサッカー上がりのうまい選手でしかなく、秘められた伸び白を伸ばせないまま終わってしまうのでは?とも懸念されていた。

名伯楽の下でさらに進化

しかし、その心配は08シーズン途中に就任した館山マリオ監督によって無用となった。「覚えることが多すぎて大変」と就任当初は苦労していた仁部屋だったが、そう答える顔は笑みで満たされていた。充実した練習で攻守ともに成長し、パワープレーではゴレイロとしてプレーするまで信頼された。
これまでサッカーからフットサルに転向した選手は個性が消えることが多かったが、館山監督の「ドリブルができる選手はさせる」という選手の良さを生かす方針のおかげで、ドリブルの鋭さも健在で、一人前のフットサル選手になった。

国産成長株としての期待

昔はフットサルを学ぶためには海外へ自らで向かなければならなかったが、今では国内にも館山監督をはじめ良い指導者が海外から来日する優れた環境になっている。仁部屋はまだ21歳と若く、国産純培養のモデルとして、大分だけでなく日本全体から将来を期待される逸材であり、09年には昨年以上の成長が求められる。期待は大きいが、これまでの成長曲線と同等の加速度で進化すれば、世界に通用する選手になる可能性も十分秘めている。