花巻の落とし穴

まだ始まったばかり

「ようやく、フィジカルトレーニングを始めたばかりなので」 オーシャンアリーナカップの初戦、名古屋に1-10と大敗した花巻に新加入した松浦英は試合後、悔しそうだった。負け惜しみともとられるかもしれないが、そうではない。3ヶ月前の全日本フットサル選手権で苦しめた名古屋に、9点差をつけられて大敗した自分とチームに苛立ちを隠せなかった。

1度追いつくも、後が続かず大敗

オーシャンアリーナカップの初戦、しかも完全アウェイ、さらに開始早々に先制されて、花巻にプレッシャーが覆いかぶさった。しかし、すぐさま矢ノ目憲央が左サイドからきれいに決めてすぐさま同点に追いつき、続けて何度かチャンスを作った。だが、実力差がある名古屋相手にチャンスを決められずに逆転できなかったのが勝負の分かれ目だった。「アップしたのに、開会式が長くて体がさめてしまった」(北原亘)という名古屋も体が温まりようやくエンジンがかかると、花巻は戸惑った。ハイプレスを回避するためのゴールクリアランスもいくつかのパターンを練習してきたが付け焼刃感が否めず、意図の違いやミスを連発。わずかなチャンスも攻め急ぐあまりに攻撃が単発で終わってしまい、名古屋の攻撃時間を増やして大量失点を招く結果となった。

ハンデに隠れた不安要素

パコが就任してまだ3週間というハンデが花巻にはあった。ただでさえ実力で劣る名古屋を相手に、始動が遅ければ勝てる可能性は無い。だが、逆に言えばここからがスタートであり、選手たちも悔しさはあっても、悲観はしていない。しかし、この1年でどれだけレベルアップができるか、?がつきまとう。どれだけ必死に守りパスを回せても、点を取らなければ勝てないのがフットサルである。この試合でも矢ノ目の同点弾の後のチャンスを決められない決定力が花巻の大きな課題だ。

2度目の奇跡は難しい?

Fリーグが始まると花巻は名古屋と3度対戦する。昨年はホームで3-2と勝利したものの、そのほか2戦は0-4、0-12と破れたように、3試合でわずか3点しか決めていない。昨年と今年ではまったく違うチームになるが、それは名古屋も同じ。この日の1-10までの差はつかないかもしれないが、昨年の得点数を上回るのは難しいかもしれない。そこに気づかなければ、いくらカウンターからポゼッション型に生まれ変わっても意味が無い。