足りないパーツ

最後の望み

2007年5月、サッポ体制になってから3年半が過ぎた日本代表だったが、選手層の薄さと得点力不足の深刻な問題はいろいろな選手が試されたが解決されず、木暮賢一郎、小野大輔の2枚看板に続く選手は現れなかった。そのため、ホームで行われたAFCフットサル選手権でイランに苦杯をなめた。

シュートという問題点

「日本はシュート力が弱い」と3月に対戦したスペイン代表監督やサッポ自身も語っているように、シュートレンジが狭ければ、シュートを打っても決まらない。するとミスを恐れてシュートを打たなくなる。マイナスのスパイラルに陥ってしまう。さらに、パスで崩せなければ自滅してしまう。 横江怜はバイアーノ監督から「打てばCKになる可能性もあるから」と、チャンスならば積極的に打つことを命じられて、ひたすら打ち続けたように、代表でもそこまでできる選手が求められた。。

足りないパーツ

諦めかけたところに現れたのが、かつて小野と代表を争ったベテラン稲田祐介だった。バルドラール浦安を2年ぶりの全日本選手権の優勝に導いたこの1年の彼の活躍からすれば当然の事だったが、4年ぶりの選出という事で、話題となった。
藤井健太ら浦安のほかのメンバーとセットが組めるという副産物もあったが、稲田のウリは積極的にシュートを狙う意識である。関東リーグで得点王となったカスカヴェウ時代、ボールを持てばすぐに打っていたが、敵は常に気が抜けないために、その積極性を嫌がった。 本人も「代表を見ていてシュートが少ないと思ったから、自分の役目はシュートを打つこと」と代表に欠けている部分を埋めようと心がけていた。

新たな可能性

06年の関東リーグ、パス回しでリズムを崩して得点力不足に泣いた浦安は、稲田が加入してそれまでの苦悩が嘘のようにチームに生まれ変わった。そして、同じような光景が日本代表にもみられた。稲田は出場した5試合のうち、イラン戦以外の4試合でゴールを決めたが、それ以上に小宮山友祐、稲葉洸太郎の3人は以前から入っていながらも、主力の代わりでしかなかったが、稲田の加入により浦安の4人によるセットを確立させたのは大きい。
ワールドカップですぐに通用するわけではないが、計算できそうなセットができたのは日本に希望の光が差してきた。