決勝トーナメントへの切符を、大きく手元に手繰り寄せた、後半戦

後半は打って変わって、日本のゲームとなった。それも、強豪・ポルトガル相手に、だ。

　２－５のまま試合が進んで、08:55 ミゲルは６.小曽戸をゴレイロにパワープレー開始。「世界的に見てもあの形は無いと思う。オリジナル。ブラジル戦では使いたくなかった。サプライズを起こせる自信があった」と話すパワープレーだ。ここから、試合は動いた。
　
　08:09 右サイド、前、６.小曽戸から４.小宮山につないで、シュート。こぼれ球を、冷静に、３.北原がグラウンダーで決める。３－５。これで、２点差。
　
　07:13 ポルトガルが前からプレスに来たところを、うまく回避して、縦にパスが入る。９.星がいい形で前を向いて、ゴールに向かい、左に流したボールを７.森岡がダイレクトで、確実に決めて、４－５。ついに、日本が１点差に迫り、場内も大いに沸く！
　
　さらに、日本は 04:12、７.森岡が13.逸見につなぐと、逸見のシュートが左下の狭いコースを捉える。５－５！同点！アジア選手権MVPの逸見が、最後の最後に大仕事をやってのけた！
　
　その後も７.森岡の突破を、７.カルディナルがイエローをもらうファウルで止めるなど、日本のペース！
　
　03:09 前に取りに来ないポルトガルを尻目に、日本はパワープレーを続けながらも、パスを回し、時間を使う。01:41 隙をついて、７.森岡の放ったシュートは、大きく右上に逸れる。00:48 ポルトガルは５ファウルが溜まる。
　
　最後はポルトガルの方にビッグチャンスが飛び込んだ。右サイドを７.カルディナルが破り、(パワープレー中で、川原と)交代できていないゴレイロ６.小曽戸と１対１に！カルディナルのシュートは、コースを消しに飛び出した小曽戸が足で、魂のブロック！こぼれ球を拾ったポルトガルのシュートは枠を捉えず。この瞬間に試合終了！日本が、世界の強豪・ポルトガルから、大きな、大きな、勝点「１」を手にした。
　
　日本は７日、悲願の決勝トーナメント進出をかけて、リビアと戦う。世界王者・ブラジルと３点差に抑えた敗戦。強豪・ポルトガルとのドロー。ほぼ完璧なまでに、"死のグループ"を戦い抜いている、ニッポン。積み上げた大きなチャンスを掴むか―。逃すか―。７日は日本フットサル界にとって、大事な、大事な１試合となる。

レポート：北谷仁治