激戦２位争い！神戸が大分を抜いて３位に浮上/Fリーグ24節

大分が２回先行するも、４.山元マサの目の冴えるようなボレーシュートで追いついた神戸は、11.山田ラファエルのミドル、７.原田のルーレットからのシュートと、それぞれの得意な形から追加点を奪い、２点をリード。10.仁部屋をゴレイロにパワープレーに出た大分もすぐに１点を返したが、その後は引いた神戸の守りを崩せず。逆にこぼれ球を拾った神戸が追加点をあげ、６－３で勝利。この結果、神戸が大分を逆転し、３位に浮上した。

●神戸が絶好の立ち上がり。しかし先制は大分・小曽戸

立ち上がりは神戸のゲーム。圧倒的にボールを支配し、大分ゴールに襲い掛かったがゴールは遠かった。
先制は逆に大分。16：49 左のキックインから逆サイドにフワリと浮かせたボールを12.小曽戸がボレー。正面にこぼれたボールも12.小曽戸が反応して押し込み、１－０。

　神戸は13:23、良くも悪くも目立つ３.ベッチーニョがディフェンダーの股下をうまく抜いて中央に進入。ゴレイロ12.青柳がカバーに出たがベッチーニョと蹴り合ったボールは大分ゴール側に転がり、ベッチーニョが押し込んで１－１。

　前半はこのまま１－１で終了。神戸は11.山田ラファエルから15.吉川、７.原田から４.山元など、良いラストパスが飛び交ったが追加点を上げれず。大分も８.奥田のゴール前へのライナーに７.白方が飛び込むなど、一瞬の隙を突きチャンスをつくったが、こちらもゴールはならなかった。

●一進一退。山田ラファエルのミドルからゲームは動く

後半も先制は大分だった。

　16:07 神戸14.西谷のバックパスミスを奪った５.アンドレが中央に折り返して、フリーの(またも！)12.小曽戸が押し込んで、２－１。

　しかし神戸もすぐに同点弾。

　15:49 右コーナーキックを斜め後ろ、逆サイドに送ったボールを、４.山元が左足一閃。鮮やかなダイレクトボレーを突き刺す。

　昨夜のアジアカップ、サッカー日本代表李忠成を思い出させるビューティフルゴール。「コーヘイに言われて･･･」と、李と同じ、弓矢を引くパフォーマンスも飛び出して、２－２。神戸が再び同点に追いつく。

　神戸が初のリードを奪う３点目は、大分にとっては不運な形。

　12:28 右サイドタッチライン際から放った11.山田ラファエルのシュートは、大分ゴレイロ12.青柳の股下をこぼれて、ゴールへ。反応し切れなかった青柳は悔しそうに天を仰いだ。

　10:25 神戸に追加点。これまた鮮やかなゴールだった。左サイド前線で受けた７.原田が前を向いて仕掛ける。得意のルーレットで相手ディフェンダーを交わすと、振り向きざまのシュートをゴールに突き刺した。４－２。２点差。残り時間は10分以上あったが、"決定的"と思えるゴールだった。

　10.仁部屋をゴレイロに入れてパワープレーに出た大分。神戸は前２枚が積極的にプレスに行ったが、これをうまく８.奥田にかいくぐられ、縦に入れられたボールがつながって、最後はフリーで18.蒲原が合わせる。しかしここからは４人がしっかり引いて守りだした神戸のディフェンスを大分が崩せず。無理に前やシュートを狙ったボールを拾われては、４.山元、３.ベッチーニョに追加点を奪われ、６－３と最終的にスコアは開いてしまった。

「パワープレーはリスク」と言う大分・マリオ監督。
相手が引いてからゴールを奪えなかった点についても「前節よりはボールも回って、アグレッシブに行けた」と一定の評価を示した。「決めるとこあったけど、決めてないから」と振り返った。

「最初から最後まで自分たちのリズムだった。完璧な勝利」と振り返ったのは神戸・比嘉監督。

「大分は中に入れるとプレスが早いので、動き出しを早くした」とは、キャプテン７.原田。ルーレットからのゴールに関しては「最近ドリブルをしていないので、(チームメイトから)『しろ』と言われていたし、ゴールも欲しかった。フォローも来ていなかったので、勝負をしようと思った」と振り返った。

レポート：北谷仁治