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2009/06/20 09:05:56

デウソン神戸 A.A.B.B.に淡白な敗戦


 6/14(日)には、Project116 CUP FUTSAL KOBE FESTAで、シュラカー大阪に続き、デウソン神戸がA.A.B.B.(アーアーベーベー)に挑んだ。こちらはチームつくりの状態というのが響いたか。コンディションの上がったA.A.B.B.を前に1−3で敗れ去ってしまった。


日本2戦目となるA.A.B.B.。コンディションも上がり、デウソン神戸に牙を剥いた


まだ調整中という感の強かったデウソン神戸。楽しみな材料もたくさんあった

●個では勝っていた神戸

 個人的には、全体的に"淡白なゲーム"となったように感じた。土曜日(972名)よりも、300人以上増え、1,338人という、Fリーグにも負けない数のサポーター・観客が詰め掛けたが、新しいKOBEに可能性を見出すことはできただろうか・・・。

 A.A.B.B.は昨日の退場のせいか、キャプテンの10.マルチンが出場せず。シャツのままベンチ入りしたのみで、苦しい戦いが予想された。

 立ち上がりから、お互い動きは良かった。デウソンの先発はゴレイロが村山で、14.西谷、15.伊藤、16.須藤が先発。ピヴォのポジションには花巻から移籍の9.岡崎チアゴが入っていた。登録選手には、岡崎チアゴの他に、名古屋から移籍の11.山田ラファエル、IKAIから移籍の17.千綿リカルド、そして体大卒の新人10.藤川らが居た。

 2分、デウソンは14.西谷がA.A.B.B.の最後尾の選手からボールを奪って、シュートに持って行くなど、積極的な戦い。土曜日のシュライカーは攻撃時の1対1で、なかなか相手をかわすところまで行かなかったが、デウソンは、16.須藤、5.岸田らが1対1に負けず、シュートまで持って行くシーンが目立った。このあたりはさすが個に定評のある神戸といった感じ。神戸自慢の1対1が、ブラジルチーム・A.A.B.B.に対しても通用している点は、ひとつ、個人的に嬉しい確認事項だった。

 内容的には神戸の方が良かったが、先制点は3分に、A.A.B.B.が奪った。右からのコーナーキック。中央にフリーで走り込んだピヴォ11.パウロがダイレクトで決めて、1−0。

 A.A.B.B.は8分にもサイドチェンジをしながらのカウンター。右・2.ジナサン、左・3.ルイスとつないで、ルイスがダイレクトシュートで2点目を奪う。

 デウソンのセカンドセットは、4.山元、11.山田ラファエル、17.千綿リカルド、ピヴォには18.脇、あるいは10.藤川が入った。山田ラファエル、千綿リカルドあたりは、さすがのキープ力。最後尾で厳しいプレスがかかっても慌てることなく、打開する高い技術があった。デウソンもボールを使った練習で言えば「ディフェンスのラインの確認をしただけ」のようで、攻撃の連携はこれからとのこと。後ろで組み立てれる(タメをつくれる)千綿リカルドや山田ラファエルからのパスが前線につながるようになれば、神戸の攻撃の厚みは増しそうだ。個人的には山田ラファエルがもう少しサイドの高い位置でプレーし、シュートを積極的に打たせて欲しいと思ったが、そういった個々の持ち味を活かしていくのもこれから、なのだろう・・・。

 前半は2−0。A.A.B.B.のリードで折り返した。


●失速しなかったA.A.B.B.

 後半はまたA.A.B.B.の運動量がガクリと落ちるかと思って見ていたが・・・、この日は思ったほどにペースが落ちなかった。思えば前半の動きも土曜日よりはシャープだったように思う。シュライカーと一戦を交えて体を動かした(動かされた?)ことで、コンディションも上がったようだ。
 加えてリードしている(守る)時間帯が長く続いたことも体力のロスを少なくさせたのだろう。基本的に引いて守ることが多かったA.A.B.B.。4人でゴール前を固めた状態なら、デウソンのように、サイドからドリブル突破を仕掛けてくる攻撃に対しては、1人(だけ)がドリブルについていくのみで、他の3人は細かいポジショニングの修正だけで済む。

 それでも地元・神戸での試合にデウソンも意地を見せる。23分、相手ボールを奪ったボールをつないで、最後はイキの良い動きを見せていた14.西谷がゴールに流し込み、1−2と詰め寄った。

 しかし残念ながらデウソンのゴールはこの1点だけ。となった。ここから単調なペースが続いた。デウソンはシーズン中のように、パワープレーに出ることもなく、攻撃のカタチと言えば、サイドからのドリブル勝負がほとんどだった。

 29分、A.A.B.B.は、左サイドを7.アンドレが見事なドリブル突破で破り、中央の9.ヴィニッシウウスにつないで、3−1と再び2点差にリードを広げる。

 ちなみにこの時7.アンドレに振り切られたのは1点を挙げた14.西谷。試合後も「自分のマークミス」と悔しがっていた。ただ、この時の状況は、A.A.B.B.の選手3人はアンドレ選手から見て、全員、中央から右サイドに寄っており、アンドレ選手としてはパスでなければ、縦のスペースにドリブルするしかなかった。デウソンの誰かが西谷選手に「縦だけ切れ」とコーチングしていたら、西谷選手が、横へのフェイント(巧みだったが!)に引っかかることも、縦への突破を許すことも無かっただろうだけに、モッタイナイ失点に思えた。

 35分、デウソンは右サイド奥、ゴール横に入った千綿リカルドにボールが収まり「チャンス!」とばかりに場内がどよめいたが、シュートに行かず、後方の11.山田ラファエルに打たせるボールを落としたことで、どよめきはため息に変わった。

 3−1。35分のシュートシーンに象徴されるように、見ている側としてはどこかしっくりこないまま、デウソン神戸の初戦は幕を閉じた・・・。


 神戸の泰澤監督は「去年のウチらしい負け方」として、立ち上がりの2失点と、反撃に出た後の失点を挙げた。特に序盤の2失点については「日頃から先制点を奪われないことを課題としている」にも関わらずの失点で、記者会見での表情は終始、渋いものになった。
 チームの状態については「始動して3週間くらいで、ボールを使うのは練習試合の時だけ。先々週から、ディフェンスラインの設定の確認をした」とのこと。試合のリズムが変わらなかった点については「パワープレーは今季も使うつもりはない」と明言した。

 試合後4.山元選手も「ウチは3失点以上すると、負けゲーム」とコメントを残したとおり、前半の内に2失点したことが、最小失点に抑えて勝つハズのゲームプランに狂いを生じさせたようだ。逆転できなかったことよりも、失点し過ぎた点に反省のウェイトを置いているようであった。

 一方のA.A.B.B.のカズ・ナガミネ監督は「相手の状況を見て、プレスをかけれるときだけかけることにした。戦い方がはまった」と満足気だった。


●神戸苦戦、2つの要因

 個人的に神戸が苦戦した要因は、2つあると思う。

 ひとつは前線(ピヴォ)にボールが収まらなかったこと。ファーストセットの岡崎は、流れの中で、一瞬フリーになる能力に長ける選手で、ガッチリ前で張るタイプのピヴォではないのだろう。チャンスに絡んだが、前線で起点になるという働きでは目立った活躍が無かった。

 セカンドセットで長く出場した10.藤川はとにかくプレーの思い切りが良くて、気持ちのいい選手だった。今年からデウソンでフットサルを始めた、言うなればフットサル初心者だ。にも関わらず歴戦のブラジルチーム・選手相手に十分良くやった。ただ、藤川もボールを受けて、すぐに前を向いて勝負することが多く、起点となることはなかった。

 カズ・ナガミネ監督の言葉を借りれば、この日、デウソンには「踏めるピヴォ」が不在だった。

 36分、クリアボールが、観客席の上段にセッティングされたサンテレビの解説席方向に飛び、解説者として座るデウソン原田 浩平の姿に気づいたサポーターから「コ〜ヘイ〜」コールが起こった。「コーヘイが居ればまた違ったゲームになった」と試合後に感じたのは、記者ばかりではなかっただろう・・・。

 2つ目は、攻撃のリズムがあまりに一定だったこと。記者会見の中で「パワープレーはしない」という言葉もあったが、ならばパワープレーなしにでも、攻撃のリズムを変える狙いや、選手が欲しいところ。セットプレーを突き詰めていけば、スコアもまた動いたのかもしれないが、この日の攻撃パターンだけでは、フットサルを「見る」「楽しむ」という点でも、寂しすぎる感じがした。

 千綿リカルド、山田ラファエル、岡崎チアゴの加入。この日はケガで出場できなかった三井の加入。新人ピヴォ藤川。面白い駒は揃っており、エース原田 浩平の復帰もあるだろう。デウソン神戸にも好材料は揃っているだけに、リーグ開幕までには、ガラリと違った姿・攻撃を見せてくれることだろう。

 本番は、まだ先だ―。



選手入場。4.山元、5.岸田らが明るく観客席の声援に応える


シュライカーに破れ、今日こそ雪辱誓う、A.A.B.B.の首脳陣


キャプテン10.マルチンはベンチ入りしたのみ。もう一度プレーが見たかった


さすがに判断・技術の高さを見せた千綿リカルド。確実にデウソンの戦力となりそう


先制ゴールに沸くA.A.B.B.。セットプレーの抜けめの無さもまたレベルの高いチームの証


思い切りの良いプレーを見せた10.藤川。楽しみな新人の登場。カズ・ナガミネ監督も千綿リカルド、山田ラファエルに次いで、印象に残った選手にこの藤川を挙げた


1点を返したデウソン14.西谷(写真中央)。しかしデウソンのゴールはこの1点のみとなった・・・


地元開催での初戦を飾れなかった神戸。課題は明らか。修正までは時間が十分あるハズだ


トロフィーを受けるA.A.B.B.ピヴォのパウロ。昨日の一転。A.A.B.B.メンバーの表情は明るい


最後は両チーム、審判団合わせて記念撮影。来年以降もフットサルの普及・発展目指して同イベントが開催されていくことだろう


自分たちのカメラを持ち寄り撮影大会となったA.A.B.B.。デウソン上永吉GMの姿も


レポート・写真:北谷 仁治





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