浦安　後半の失速/Fリーグ17節レポート

前半は浦安がボールを支配していた。１０分の先制点を機に稲田祐介がゴールを量産する。稲田は先制点を除く３得点を全て左サイド位置から決めている。２点目は藤井健太からのパスを低いシュートでニアに蹴り込んだ。４点目、５点目は清水誠からのパスをボレーシュートとヘッディングで決め、４得点を挙げると暫定で得点ランキング首位に躍り出た。稲田の活躍で前半は終始浦安のペースで試合が進み、花巻はなす術がなく５－０で前半を終えた。

しかし、後半に入ると花巻が怒濤の追い上げをみせる。２６分、花巻の鳥丸太作のシュートがポストに当り跳ね返ったボールを塩澤昴が決め１点を返す。すると３１分、花巻は華麗なパス回しから岡崎チアゴにボールが渡ると、川原永光の右側を抜ける速いシュートで２得点目を挙げ５－２とする。３５分から塩澤を入れパワープレーに出ると流れは花巻に。左サイドの水上玄太から逆サイドの小島修人にパスが渡ると、最後は岡崎チアゴがゴール正面から決め３－５となる。勢いのついた花巻は残り４３秒に岡崎チアゴがハットトリックを決め1点差まで追い付くが、浦安が逃げ切り５－４で勝利した。

試合後、浦安の市原誉昭は「今日は結果が求められる試合だったので、内容はともかく勝点３を取れたことは次に繋がったと思う」と語った。浦安は自力優勝の可能性が消えため、優勝の望みをつなげるためにも負けは許されない。しかし、このところ試合終了間際での失点が続くことは不安材料だ。この日は、前半に５得点を挙げ無失点と試合を優位に進めていただけに、２０分過ぎから４失点と苦しい状況に陥った。残り４試合では試合終盤での「粘り強さ」が必要とされる。
一方、花巻の塩澤は「パワープレーも今までは失点が多かったが、無失点に抑えられて良かった」と振り返った。２巡目までは後半に崩れる内容が多かったが、この試合では４得点を挙げ追い上げをみせた。４０分間を通して安定した試合運びができれば、初勝利も近いだろう。