だいふごう、首位フュンから勝点３奪取/関西リーグ８節

　京都ダービーで波乱が起きた。
　勝点７で最下位のカンカンボーイズと並んでいただいふごうが、首位のフュンフバインを破った。

　ただ果たしてこの対戦カードでこの結果は『波乱』と呼べるのか？

　試合の内容は拮抗していた。全日本選手権・京都府予選決勝もこのカードで延長戦までもつれた。関西リーグでの順位は離れているが、実力差は紙一重のように感じた。今後も"好敵手"として、お互いを刺激し合って行くに違いない。

　裏を狙う積極的な立ち上がりを見せた両者。先制点は６分にフュンフバイン。18.及川が大きく左サイド、ゴール前に入れたボール、受けた16.中村がゴレイロを引き付けてからゴール前へ、この折り返しのボールを15.北村が押し込み、１－０。
　その後試合はこう着状態に入る。どちらかと言えばだいふごうペースだったが、だいふごうにゴールは生まれず。だいふごうは前半、実に30本ものシュートを放ったが、フュンフゴレイロ20.野上やディフェンスのブロックに阻まれ、無得点に終わる･･･。

　後半になってもこう着状態が続き、１－０のまま後半10分を過ぎる。しかし終盤に来てから、このゲームは激しく動いた。

　31分、だいふごうに同点ゴールが生まれる。決めたのはこの試合でも存在感を発揮していた23.吉田。右サイド奥で、自陣からのロングパスを受けると中にドリブルで切れ込み、キーパーも横にかわしてシュート。吉田が得意のドリブルから、貴重な同点ゴールを奪う。

　後半14分、だいふごうの逆転ゴールも23.吉田のドリブルから。右サイド、縦に抜けた吉田がゴール前に折り返したボールが、ディフェンダーに当たり、オウンゴールとなる。
　フュンは４.岩川をゴレイロに入れてパワープレー開始。だいふごうは裏をつき、２本シュートを打つが、ゴールはならず。緊迫した展開が続く･･･。

　再び均衡が破れたのは18分、フュンフのシュートを押さえただいふごうゴレイロ12.桑野が、妨害する選手をかわし、シュート。これがワンバウンドで決まって、３－１、リードを広げるゴールとなる。だいふごうは19分にも、自陣ペナルティエリアすぐ外の位置から、４.松岡が決めて、４－１。試合が決まったかに思われたが、さすがに首位を走るチームは粘りを見せた。

　わずか21秒後、右サイド奥の21.吉川がななめ後ろに戻したボールを４.岩川が決めて、２－４。しかしその10秒後、だいふごうはまたも23.吉田から、反転して左サイドに送ると、３.松本がダイレクトで決めて、５－２と再び３点差に突き放す。

　フュンフバインは、14.弁野 → 23.吉川とつないで、３－５とすぐ２点差に戻すが、ここまで。だいふごうが逃げ切り、首位のフュンフバインから、貴重な勝点３をもぎ取った。

　「前の試合で下位のチームが勝っていたので、追い込まれた状態で、苦しかった」と打ち明けたのはだいふごう23.吉田。１点目に関しては自身の鋭いドリブルには言及せず「相手の受け渡しのミスだと思う。ラッキーだった」とし、「勢いに乗れたのが良かった。たたみかけれた」ことを勝因に挙げた。
　守りだけでなく、貴重な追加点を奪ったゴレイロの12.桑野はシュートに関しては「相手のパワープレーのときはいつも狙っている」と、特別な思いは見せず。相手のパワープレーに関しては、最初はうまく対処しているようにも見えたが、２失点を許したこともあり「ボロボロです。前節、高槻松原にやられたのに、活かせていない」と反省しきりだった。

　一方のフュンフバインの木村監督は「同点ゴールが痛かった。パワープレーに関しては相手が良く研究していて、一番こわいところををうまく押さえられた」と振り返る。今年は選手層の厚さが強みではあったが、ケガや累積で10.山地、６.綾身、９.三浦ら、さすがにキーマンを欠くと苦しかった。

※この節は写真がありません。

レポート：北谷仁治

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