吉田決勝弾！フォルサが２点差ひっくり返す/関西リーグ７節

　第５試合、AFC神戸×フォルサは接戦となった。
　前半はスコアレスで折り返したが、後半２点を先行した神戸を、粘るフォルサが３点を奪い返して逆転勝ち。フォルサは３位。AFC神戸は８位となった。

　監督は変わってもスタイルは変わらない神戸と、堅守速攻の伝統を守り続けるフォルサ。お互い、手の内は知り尽くしている兵庫勢同士の争いはやはりシーソーゲームとなった。
　前半４分、神戸は10.宮内が落として９.水口がミドル。このボールをゴール前で４.難波和樹が触れてコースを変えたがポストに当たり、ゴールはならず。16分には11.森のカットから中央にパスを送って４.難波和樹のシュートはフォルサディフェンダーがスライディングブロック。20分、神戸11.森が中央から、右にディフェンダーをかわして打ったシュートはわずかに外れる。前半、シュート数、決定機ともに神戸が上回っていたがゴールはならず。お互いスコアレスで前半を折り返す。

　後半開始早々に先手を奪ったのは神戸。ゴールスローの浮き球を、13.伊藤がインサイドボレーで押し込む。さらに４分にも出てきたキーパーをかわした11.森が追加点。後半、立ち上がりの５分で神戸が２点のリードを奪う。

　しかし今季はどうにもリードしてからの戦いぶりに落ち着きが感じられない神戸。
　後半13分、14.難波幸樹が２枚目のイエローで退場処分となるなどリズムが悪い。
　フォルサは神戸のフィールドプレイヤーが３人の時間外に右サイドから、２.田代が決めて、まずは１点を返す。

　フォルサはこの日、エース19.赤本が不在であったが、16.東中が鋭いドリブルでアクセントになっていた。16分、フォルサは前からのプレスで奪ったボールを最後はこの16.東中が押し込んで、２－２、ついに試合を振り出しに戻す。

　さらに18分、フォルサは右サイドの16.東中が送ったボールを中央で受けた20.吉田が、ニアサイドを射抜くシュートを決めて、３－２、とうとう試合をひっくり返してしまう。勢いに乗るフォルサはスタンドからの声援も大きくなり、最後まで神戸の攻撃を退けて、このまま勝利を収めた。

　貴重な決勝ゴールをあげた20.吉田は「フリーの状態でパスをもらったので、後は決めるだけだった。今日はチャンスで決めれてなかったので、(最後に)チームのために仕事ができてよかった」と話す。「２点差は重たかった」と漏らしたが、「今回の結果に満足せず、自信につなげたい」と前を向いた。フォルサにとっては価値のある一勝となるかもしれない。

　一方の神戸は判定に苦しめられた場面もあったかもしれないが、そこだけに敗因は求められないだろう。前半をスコアレスで折り返し、後半５分までに２点のリードを奪えれば試合運びとしてはずいぶん楽になりそうなものだが、昨年２位で地域CLに進んだチームの姿は無かった。強いときは、こうした接戦を必ずモノにしてきたチーム。メンバーが変わっても大きな戦力ダウンには見えなかったが、ここに来て"経験"という(今の神戸に足りない)２文字がのしかかってきた感がある･･･。

２点目を奪った11.森。２年目の選手ながら、神戸の貴重な得点源だ

同点ゴールを決めて、快心のガッツポーズの16.東中。この日はドリブルも切れていた

後半、ワンチャンスを活かして逆転ゴールを決めたのは20.吉田。赤本不在の穴を見事に埋め合わせた

これで神戸は２勝３敗３分と負けが先行。他チームに比べて明るい材料が少ないのも気がかりだ･･･

レポート・写真：北谷仁治

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