フットサル タイムズ


お問い合わせ
フットサルタイムズトップへ - ニュース
2008/10/01 16:59:35

日本×ブラジル 前半戦レポート


 フットサルワールドカップ、日本の初戦、対ブラジル戦は1−12という結果に終わった。

 ブラジルとの間に大きな差があることはわかっているつもりだった。
 どうあがいても、勝つことはおろか、引き分けることすら難しい相手だとも・・・。

 しかし正直、ここまでスコアが開くとは思わなかった。9点目あたりから、ブラジルのゴール後のパフォーマンスが無くなっていく。この頃から、ブラジルは"抜いた"ので、本気で戦い続けられれば、さらにスコアは広がっただろう・・・。

 個人的には4点差までの負けなら、前回大会のイタリア戦(0−5)と比べても、『成長できた』という実感を持てると思っていた・・・。
 しかし「前回大会から比べて、成長はできているか?」という某記者からの質問に対し、小宮山選手が言葉に詰まり、「わかりません」と答えたとおり。初戦で手ごたえを掴むことなく、日本は大会初日を終えた―。


 平日朝の開催にも関わらず、試合が進むにつれ、観客は膨れ上がっていく。ブラジルの圧倒的なホームで迎えたオープニングゲーム。日本の立ち上がりは悪くなかった。いやむしろ素晴らしかったと思う。

 キックオフから、ブラジルがボールを丁寧に動かすが、日本もカットボールを拾った北原が自陣左サイド、コーナー付近まで寄せられながらも落ち着いて、相手の足にボールを当ててマイボールを保つ。日本のボールになっても落ち着いてパスが回せていたし、むやみに蹴り出すシーンも無い。
 特筆すべきは日本は守護神・川原が(特に前半、)獅子奮迅の活躍を見せたことだ。結果を伝えるブラジルのテレビも、ブラジルのプレーシーンより長いのでは?と思われるほど、川原のスーパーセーブの数々をハイライトとして流していた。

 2分、日本にアクシデント。シュマイケルが抑えようとしたルーズボールを取りに行った9.小野が足を痛め、ピッチに倒れ込む。大ブーイングの中、運び出される小野。小野はその後試合に復帰できず。試合後「これから病院に行ってみないと、何とも・・・」と答えたように、2試合目以降の出場も微妙となってしまった。ちなみにこの小野のリタイアはサッポのエクスキューズの一つとなった。

 その後もボールを奪いに飛び込まない日本は安定した守備を見せた。マルキーニョスと対峙した金山もボールをじっくり見て、シュートのタイミングで股を閉じ、シュートをブロック。ボールが奪えなくても、こうした守備を続けられれば、ブラジルとて、ゴールが難しいハズ。期待感が芽生えてくる立ち上がりだった。

 しかし日本は"ボールの失い方の悪さ"で、失点、ピンチの数々を招くことになる。

 3分、自陣右サイド後方でボールを得た10.木暮がカウンターに入る。中央、木暮の斜め左前に走り込んだ3.北原の足元にドンピシャのパス。しかし中央という厳しい場所で、走りながらパスを受けたためか、北原はブラジルディフェンダーに寄せられると簡単に前線へパスを選択。このパスがつながらず、ブラジルのカウンターにつながる。最後は10.レニージオが大会オープニングゴールとなる、貴重なゴールを上げた。

 格上のチームと戦う時は、必然的に守備の時間が長くなる。カウンターなどの少ないチャンスを決めなければ、勝つことは難しい。1失点目でわかるように、"カウンターの精度"を磨かなければ、4人で守る時間帯だけは守れても、失点を防ぐことはできない。もっと具体的に言えば、カウンターに入ったときのサポートの(パスコースをつくる)動きの質とスピードを上げなければならないだろう。

 それにしてもブラジルとは『個』の段階で違い過ぎた。

 日本では組織・戦術が重要視されてきたと思うが、組織の前の"個"が弱すぎては、"世界レベル"では戦えないことがハッキリしたと思う。やっと立ち上がった国内リーグ(Fリーグ)でも、練習時間、環境、選手の待遇、試合のレベルが"まだまだ"だと言う、厳しい現実が突きつけられた。

 試合後、木暮選手が「日本はブラジルのような誰もが何でもできる選手じゃない」と語っていた通りだ。普段の試合でも、"仕掛けられる選手"と、"パスをつなぐだけの選手"がハッキリしてしまっている部分があると思う。前を向かず、横や後ろを向いてつなぐだけの選手は恐くない。全員が"仕掛けられる"、"点を取れる"ぐらいのスキルがないと、組織を形成する"個"としては心もとない。

 ブラジルの2点目は5分に11.マルキーニョス。中央やや右サイド、右足でのシュートフェイントで7.金山を滑らし、持ち直してシュートに持って行った。

 日本は稲葉がカットボールを持ち込んで、ブラジルのゴールネットを揺らすが、事前にファウルがあったようで、プレーを続けたことで遅延行為に取られ、不運にもイエローカードを受けてしまう。筆者も、大歓声で笛の音は聞こえなかった・・・。

 川原の神がかったスーパーセーブは続いていたが、3失点目は不運なカタチから。11分、ペナルティエリア内で、滑ってクリアした4.小宮山のプレーがスライディングのファウルに取られてしまう。「足元からボールも離れていたので」と小宮山がコメントしたとおり、日本にとっては納得のいかない判定だった。
 このPKを12.ファルカンがきっちり決め、3−0。ブラジル相手にこういう失点は重い・・・。しかし・・・!

 14分、サプライズ召集の6.小曽戸がやってくれた!見事なインターセプトから、そのままドリブルで駆け上がり、カウンター。右サイドにサポートが入って、2×1の状況をつくったのも大きかったと思うが、そのまま小曽戸が自分で持ち込み、逆サイドにグラウンダーのシュートを決めた!

 小曽戸はこの後にも、自陣右サイドという"危ない位置"で寄せられても、中に切れ込むと予想して内側のコースを切ったブラジルディフェンダーを尻目に、タッチライン際、外側にかわして前に進むなど、ひとり、ブラジル選手の裏をかくことに成功していた。こういう頼もしい選手がもう少し揃ってくれば、日本もブラジル相手にでも、攻撃のカタチ、ブラジルの肝を冷やすシーンをつくれて行くと思う。

 1点を返した後、15分あたりは日本ペースが続いていた。しかしブラジルは、ペセ監督がタイムアウトを取り、日本の流れを切る。前半はこのままお互い追加点を奪えず。3−1、ブラジルが2点をリードして折り返した。

 日本は川原の奮闘、そして小曽戸のゴールもあり、「大健闘」と言える戦いぶりで、前半を折り返した。



大歓声の中、両チームが入場。引き締まった表情と言うよりは、固さも伺えた


ブラジル・・・いや世界の至宝・ファルカン。ファルカンだけ、背番号順でなく最後にコールさると、場内は大歓声に包まれた


日本は早い段階で攻撃の要、9・小野を失った


先制ゴールはレニージオ。得点能力の高さはすさまじいモノがある


マルキーニョスが鋭いシュートフェイントから決めて、ブラジル2点目


日本もパスを回す時間帯もあったが、ボールの失い方が悪く、リズムを失っていく・・・


ファルカンの右サイドからのカットインシュート。ブラジルはすべての選手の個人技が高く、日本はついていくだけでも大変だ


不可解な判定だったが、ブラジル・ファルカンがPKを決めて、3点目をゲット


日本はインターセプトからボールを持ち込んだ小曽戸が1点を返す


小曽戸のゴールで歓喜に湧く日本ベンチ。サッポも表情がひきつるほど興奮している


観客席を埋め尽くす、ブラジルのサポーター。前回大会同様、動員されている観客も多いが・・・


レポート・写真:北谷 仁治





SPORTS LIFE eight-fut エスペリオ京都フットサルクラブ
稲沢フットサルスタジアム 調整さん
清立商工株式会社 バナー広告募集中 バナー広告募集中 バナー広告募集中