四国リーグ第１節レポート３ジョーゴ×東温 K-Luz

　３試合目は、昨年度、最終節で優勝を逃したJOGO FUTSAL CLUBと、愛媛から昇格の東温 K-Luz。

　去年の愛媛県リーグは愛媛大学が制したが、四国リーグへは参戦できないため、２位の東温 K-Luzに四国リーグ参戦のチャンスが回ってきた。東温 K-Luzは愛媛大と２引き分けだったとのこと。

　試合はジョーゴが３－０で、東温を下した。関東や関西のフットサルファンが見ても楽しめるのでは？と思えるフットサルを披露してくれたジョーゴ。スコア以上に完勝のように見えたが、「負けてもおかしくない試合。まだまだ」と10.野郷建介代表は試合後、厳しい表情。
　ずっと関西リーグを取材してきた記者は野郷代表の姿に、関西フットサルをリードしてきたマグが、どんな試合の前後でも気を緩めなかった空気感を思い起こさせてもらった。四国にも、地域でなく全国を見据えるチーム、意識の高いチーム・選手たちがいることは、素直に嬉しい気持ちになった。

　２試合目、レオグロッソのフットサルで、四国のフットサルにも十分な面白さを感じさせてもらったが、ジョーゴのフットサルはさらに精度を磨いた感じ。
　パスコースの選択、出した後の動き、ボールをもらう動き、プレーのやり直しといった一連の流れはまさに"フットサル"そのもので、パス回しを見ているだけで心地よい。

　前からもプレスをかけるジョーゴに対し、東温は必然的に、ロングボールも多くなってくる。

　先制はジョーゴ。６分、右サイドを抜けた７.野郷昌輝が決めて、１－０。８分には、14.花澤が右コーナー付近の28.日名(ヒナ)へ。日名が大きく下げたところを、再び14.花澤がシュート。これが決まって、２－０。

　リズムが出てきたジョーゴは守備で軽いプレーも飛び出すが、リードを守って前半を折り返す。
　ジョーゴにボールを支配された東温だったが、こちらも「練習してきた守備がある程度できた」と、攻められながらも粘りのあるディフェンスで一方的な展開にはさせなかった。

　そんな東温は後半に攻撃でも良いところが出てくる。24分、東温は10.稲井がこぼれ球を狙うがゴールならず。33分にもカウンターから、右９.藤井から左サイド、フリーの６.管につなぐが、決められず、頭を抱える。

　ジョーゴも36分、ゴールスローから３.宇田が反転シュートで惜しいチャンス。

　東温はカウンターから、11.村上、10.稲井とつないでチャンスを得るなど、幾度と無く決定機もつくったが、ゴールならず。

　最後は残り18秒、(２本目の)第２PKをジョーゴ７.野郷昌輝に決められて、３－０で勝負あった。

●JOGO・10.野郷健介選手インタビュー

―今日は出場されませんでしたが？

「怪我をしてるので。状況をみました。次は出たいと思います」

―１試合目を終えて？

「全然ですね。今日は負けてもおかしくなかったと思います。まだまだです」

―どのあたりがうまくいかなかったのでしょう？

「攻めもまだまだ。いま取り組んでることができていない。修正することいっぱいある。ゴールもそんなに崩したような形は１点もない。もっと意図的に(点を)取りたい。守りも何点も取られておかしくない場面があったので、守備ももう少し見直さないと」

―練習はどのくらい？

「週にだいたい２回です」

―去年は２位でしたが？

「最後の試合に負けてしまい、悔しい思いをしました」

―今年の目標は当然優勝？

「そうですね。優勝は最低目標。あとはどういった形、どれだけ差をあけて優勝をできるかを考えています。去年のこと(最終節で逆転された)もあるので、優勝は最低条件で考えたい」

―地域CLに向けての意気込みはいかがですか？去年四国代表のスカイさんが苦戦しましたが？

「目標は四国で優勝というより、全国で戦えるチームにしたいので、チャレンジする場には出場したいです」

―全国で戦える手ごたえは？

「今の時点ではボコボコニやられると思います。まだまだですね。去年から少しメンバーも変わったりもして、少しずつよくなってると思うので、１年間、四国リーグを利用するというワケじゃないですけれど、四国リーグで成長できればと思っています」

―フットサルのことはどうやって研究していますか？

「ビデオを見たり。あとは(バルドラール)浦安の選手と仲良くさせてもらってるので、クリニックを見学したり、連絡を取って質問させてもらっています」

―四国フットサルの課題は？

「競技のチームが少ないこと。エンジョイ志向、遊び感覚でフットサルを捉えている方が多いので、四国リーグもそうなんですけど、サッカーしながらしてる人が多い。ウチはそういうのは嫌だったので、全員サッカーはやめさせて、フットサルのみに専念させました。そういうチームが増えないとなかなか伸びていかないと思います」

●東温K-Luz・７．二神選手インタビュー

―試合を終えて？

「まだまだ練習不足だと思います」

―練習はどれくらい？

「週２回、地元の小学校の体育館でやってます。サッカーは平行せず。フットサルだけ。チームが立ち上がったのが、４、５年前です」

―去年は愛媛県リーグを２位？

「(首位の愛媛大と)引き分け２つで悔しがってたら、四国リーグの話が回ってきて。最初はぜんぜんメンバーが集まらずで(笑)。メンバー集めからスタートでした。(愛媛県)東温市は、重信町と川内町が合併したので、最初は川内の人だけでやろうとしてたところを、せっかくなので、『一緒にやらないですか』と誘って、重信からも何人か入ってもらいました」

―フットサルの戦術なども取り入れようとしていますか？

「最初は何もわからないメンバーばかりですから、基本のローテーション、エイトから始まり、今は受け渡し、ボックスでサイドで挟むディフェンスの練習を始めています」

―今日は守備に関してはある程度できた？

「今日はけっこう効いてたんじゃないかと思います。やられているという感覚もなかった。簡単にやられたということはなかったんですけど、その辺が四国リーグにいたジョーゴさんの強さかなと」

―後半も惜しいチャンスがありました。

「あったんですけどね。決めてれば引き分けれたかな。四国リーグでは簡単には点を入れさせてくれないと感じました」

―１試合戦ってみての手ごたえは？

「ジョーゴさんは、一番強いんじゃないかと聞いてた。初めてやらしてもらって、いろんな課題も出たので、練習していって、ちょっとでも上に行きたい。１シーズンで落ちてしまうのはもったいないので」

―今年の目標は？

「正直、低いですけど、残留です。２年目に、残れれば上位、１、２、３位に入りたいですね」