日本代表トレーニングキャンプ、４/28(月)レポート

28日(月)は、午前９時からの午前練では、サーキット、２対２、３対３、４対３の後、ゴールクリアランスからの戦術確認が行われた。
ケガの川原は終始別メニュー。壮行試合は出場しないこととなりそう。鈴村、豊島も２対２からは別メニューをこなした。
午後はリカバリでプールでのエクササイズ。

●サーキット
ストレッチをしながらのミーティングの後、まず行われたのはサーキット。
２人１組となって、直線ドリブル、パス交換、ジグザグドリブル(コーン５本)、腕立て伏せ、ジャンプ(コーン５本)、リフティング、もも上げ(ボール８個)、シュート(５mくらいの間隔が空けられたコーンを往復しながら、サッポがコーナー付近から送るボールを２人が交互に)、腹筋の９メニューを30秒間ずつほど、メニューを入れ替えながら繰り返す。

サーキットは３周行われたが、１周半あたりから体がきつくなってくるのか、「何周やるって？」という確認や「何気にキツイ」という声が漏れ出していた。

ちなみに２人組は、藤井・金山、岸本・小野、小宮山・稲葉、鈴村・豊島、比嘉・原田、定永・石渡、稲田はJFAスタッフと。
右足ふくらはぎに肉離れを起こしたという川原は別メニュー。

●２対２
20分間の休憩を挟んだ後、10:35からはハーフコートで２対２。藤井、小宮山、稲葉、稲田、４人の浦安グループにゴレイロ石渡。原田、比嘉、岸本、小野、金山の５人グループにゴレイロ定永。
ここから膝の調子の悪い鈴村と先日の練習試合で足を痛めた豊島が別メニュー。

１本目：稲葉・小宮山１－０原田・比嘉
　原田が個人技で小宮山を振り切るなどテクニックを見せたが、守備、攻撃ともに質で上回る稲葉・小宮山組がボールを支配。

２本目：藤井・稲田０－１岸本・小野
　連携がよかったのは藤井・稲田。しかし岸本がパスコースを失いながらも右サイド、藤井を振り切りシュートを決める。

３本目：稲葉・小宮山１－０金山・原田
　ゴールスローを素早くもらった稲葉がカウンターを決める。

４本目：藤井・稲田０－０岸本・比嘉
　藤井・稲田が崩して決定機をつくるも定永がファインセーブ。

５本目：稲葉・小宮山１－０金山・小野
　守備が崩され、サイドチェンジのボールに定永が大きく飛び出したが、稲葉がかわして無人のゴールへ。

●３対３
小休止を挟んだ後は、５mほど一方のゴールが下げられ、３対３に。４人で回す浦安組は必然的に若干苦しくなるが、ここでも連携の良さを見せた。

１本目：藤井、稲葉、小宮山０－０原田、比嘉、小野
２本目：藤井、稲葉、稲田１－０原田、金山、岸本
　左の稲田から右の稲葉へサイドチェンジのパス。受けた稲葉がゴレイロの股下を抜くダイレクトシュート。
３本目：小宮山、稲葉、稲田０－０比嘉、金山、小野
４本目：藤井、稲葉、小宮山０－０比嘉、岸本、原田

●４×３
小休止をはさんだ後は、４対３。フィールドは４人ずつ入るが、ピヴォを使えるのは攻撃時のみ。３人は前からプレス。ピヴォに入ったときはゴレイロがケア。
ここでは(フィジカルコーチの)ルーカスから小宮山への(ポジショニングに対する)アドバイスを発端に、10分近く意見交換が交わされるシーンも。

●ゴールクリアランスからの戦術
休憩を挟んで、11:15～は、ゴールクリアランスからの戦術を４パターン練習。４パターンの中にもオプションがそれぞれあり、練習は幾度となく中断され、確認と指示が繰り返された。
特に戦術理解に苦労しているのは代表歴の最も浅い原田浩平。「フィジカルは慣れてきたけど、戦術がきつい･･･」と苦しみを漏らした。

アジア選手権に向けて、『フィジカル中心』という合宿は静かに、淡々とこなされていた。５/１(木)に神戸、５/４(日)に東京で行われるウクライナとの壮行試合ではまだまだ疲れを残す中での戦いとなりそう。そこから１週間後に開幕する運命の決戦『アジア選手権』までにどこまで心身ともに回復が図れるか。１年前、日本で開催されたアジア選手権で、日本国民の前で、決勝戦、イランに敗れ、"フィジカルの必要性"を痛感したというサッポが、どこまでフィジカルを上げ、本番でのコンディションを整えてくるのか。注目して見守りたい―。