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関西フットサルリーグレポート

関西フットサルリーグ 2006 第11節「京阪フットサルプレイス funf bine × 神戸大学フットサル部 FORCA」　― 2007年1月14(日)

負ければ降格の危機もあるフュンフ。全日本選手権に向けて勢いをつけたいものの、地域チャンピオンズリーグ出場権争いも、降格争いもないフォルサ。見えないところでモチベーションの差があったのだろうか・・・。

●鴨の大きなワンツー
　丁寧にパスをつないで攻撃を組み立てるフュンフに対し、フォルサはロングボールも使い、シンプルにボールを前に送る。
　フュンフキャプテン⑩山地は、前半から気合漲るプレー。プレスのひとつひとつにまで気迫が感じられる。

　しかし先制はフォルサ。５分、中央⑳吉川がサイドの⑥鴨にはたくと、鴨は中央⑳吉川に折り返す。ディフェンダーとディフェンダーの間を走り抜ける吉川の足元にピタリと大きなワンツーが決まる。フュンフはたまらずファウルで吉川の進行を防ぐ。このPKを吉川がきっちり決め、フォルサが先制点を奪う。

　豊富な運動量を武器に、特にカウンター時にスピード溢れるプレーを見せる⑳吉川は、来年、フォルサの中心選手として活躍してくれることは間違いなさそう。一方、パスを出した⑥鴨は今年で大学卒業のため、チームも"卒業"となるが、日本代表候補合宿から戻り、ますます存在感のある選手になってきた。選手権が楽しみだ。

前半から気合が漲っていた⑩山地

●降格の苦しみを知る男たち
　フュンフは９分、⑩山地がゴール前のルーズボールにいちはやく反応。トップスピードで前に出て、シュート。と見せ、ディフェンダーを滑らせた後、シュートを放つが左にそれる。
　しかしそんな山地の積極性が実る。16分、左サイドでディフェンダーを振り切った⑩山地のシュートがディフェンダーのクリアミスを誘い、オウンゴール。フュンフが１－１の同点に追いつく。

　さらに前半終了間際の19分、中央から左に振ったボールを⑥綾身がシュート。これもディフェンダーにあたりながらもゴールに収まる。去年、関西リーグを降格となったブロウからフュンフに移籍してきた⑥綾身。２年連続、降格の悔しさは味わいたくなかっただろう。２－１。フュンフの貴重な勝ち越しゴールを降格の苦しみを知る男が上げた。

フォルサもカウンターから、チャンスを掴むが・・・

　後半も一進一退。フォルサが押し込む時間帯もできるが、フュンフも集中を切らさず、決定的な場面はつくらせない。

　そして、36分、均衡を破り、フュンフが貴重な追加点を上げる。堅い守りでフォルサの追加点を防いでいたゴレイロの⑫石飛がゴール前まで長いスローを送ると、165cm。チームで一番小さい⑮鎌田が相手ゴレイロの前でヘディングで合わせて、ゴールを奪う。

　調整を崩し、しばらく試合に出場していなかった⑮鎌田だが、この日は先発も任され、"一発"を狙っていたことだろう。ピンポイントのスローを送った⑫石飛、受けた⑮鎌田ともに、ドリーム(こちらも去年降格)からの移籍組。去年の最終節、負けて関西リーグ降格が決定した相手がフォルサだった。ふたりにとっては"絶対に負けられない理由"が幾重にも重なっていた試合。３－１。そんなふたりが"去年のお返し"とばかりに、ホットラインを結んでフォルサゴールを切り裂いた。

⑥鴨の存在感は抜群。バランスを取るだけでなく、決定的な仕事をするようになってきた

●課題の残ったフォルサ
　試合は結局そのままフュンフが逃げ切り、最終節にして残留を決めた。

　一方のフォルサは、全日本選手権を前に、リーグ戦を３連敗で終了となった。３試合で３得点。前線にボールが入るものの、攻撃に厚みがなく、得点の匂いがしてこない。全日本選手権では厳しいグループに入ったフォルサ。調整の時間は十分になく、思い切った改革が必要とされそうだ。初出場となる選手権だが、なりふりかまわず、若いチームらしい、ノビノビとしたプレーを見せて欲しい。勢いに乗ったフォルサは、関西リーグのチームでも"手に余る"のだから。

フォルサ⑨山本も必死にくらいついたが及ばず

●フュンフ・⑮鎌田恭豪選手
「大事な場面で決めれてよかった。ダメ押しになったと思う。自分自身、今シーズンは調子が悪く、試合もなかなか出れなかった。でもそこでで腐ったらだめだと思ってやってきた。これで残留が確定したので、また来シーズン、もっと上の順位でやりたい。」

●フュンフ・⑩山地輝幸選手
「(リーグの)後半にエンジンがかかって２連勝できた。よかったです。追いかけられても逃げれたので自信になった。フォルサは練習試合でも勝っていたので、今日はみんな自信をもってやれた。音羽がよくなってきているので、気が楽ですが、個人的には取るべきポイントでもっと点が取れるようになりたい。」

無事、残留を決め、サポーターに挨拶