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関西フットサルリーグレポート

関西フットサルリーグ 2006 第10節「PFC SUPREME × 高槻松原FC」　― 2006年12月24(日)

負ければ降格となるスプリーム。相手は、地域チャンピオンズリーグ出場もかかる高槻松原。スプリームの粘りもこの日までかと思われたが、またしても首の皮１枚残った。12月の３連戦を、マグ、フュンフ、高槻松原といった"全国クラス"と３引き分け。終盤になって、関西リーグでも十分に戦える力を見せてきた。厳しい戦いをくぐり抜けてきた成果を発揮する舞台は、関西か、大阪か。最終節のスプリーム戦も熱い戦いになることは間違いなさそうだ。

●高槻松原がボールを支配
　前からも積極的にプレスをかける高槻松原。まだ地域チャンピオンズリーグの可能性が残る以上、大量得点も狙いたいところだ。しかしこの日もまずは守備を徹底するスプリームの守りに苦戦。②中西らが強力なキック力を武器に、スプリームの守るゾーンの外からもシュートを放つが、この日もスプリームの守護神②伊藤が再三のファインセーブ。

　スプリームはこの日も狙いはカウンター。ロースコアでの勝利を目指す。５分、２試合連続でチームを救う貴重な同点ゴールをあげている③原がカウンターからチャンスを掴むなど、スプリームも少ない攻撃の中で決定的なチャンスを掴む。

●ゾーンディフェンス対策
　高槻松原が攻めに攻めるがゴールは遠い。マグにしてもそうだったが、がっちりと引いて守った相手をこじ開ける手段やアイデアを、チームで共通して持っておく必要がありそうだ。フットサルはボールの失い方(奪い方)がひとつの鍵で、マグや高槻松原といったチームは攻めてきた相手のボールを(後ろの位置で)奪って得点に結びつけるうまさ・強さは抜群。やり合えば負けない強さはあるが、リーグ戦や選手権などの予選リーグを戦う中で、勝点「１」を狙ってくる相手に対して、自ら仕掛けてゴールをこじ開ける力は確実に必要になってくるはずだ。
　もともと、マグや高槻松原が目指すフットサルは、仕掛け返すリアクションフットサルではなく、自ら仕掛ける、アクションフットサルのはず。こうしたチームこそ、守りを固めるチームを崩すお手本を見せてもらいたいところだ。

先制ゴールをあげた⑯船越

●スプリームが先制
　前半17分、試合の均衡が破れる。ゴールを奪ったのは、攻め続けた高槻松原ではなく、カウンターに徹したスプリームだった。
　ゴール前、中央、③原がキープ。ためて、ディフェンダー、キーパーの意識を集中させたところで左にボールを流すと、⑯船越が決めて、スプリームが先制。前半は１－０。スプリームがリードで、折り返す。

●中西が意地の一発
　高槻松原は後半２分、右サイドタッチライン付近からのシュートを②中西が決めて、１－１。同点とするも、その後の１発が出ず、試合は１－１のまま終了。
　スプリームはまたしても"首の皮１枚"で、降格を免れた。
　まさかの引き分けとなった高槻松原はこれで、地域チャンピオンズリーグ出場の可能性も消滅。昨年、初出場の全日本選手権で躍進したチームが、今年は全国の舞台に立つことなく、シーズンを終えることとなってしまった。

引いて守るフォルサの壁を、持ち前のシュート力で破った②中西

●スプリーム⑦上谷佳生コーチ兼選手
「意外と研究されてなかった。もう少し落ち着いて(ボールを)回せてもいいかな。カウンター狙いになってるので、そうなってしまうという部分はあるが・・・。リスクを犯したくないので、狙っていた通りのロースコアの試合にはできた。毎回、首の皮一枚で次につながってるけど、勝点で上のチームを追い越せてないからねぇ。厳しい試合を続けてるので、残留できたらチームはガラッと変わると思う。ボールポゼッションを高くしてというのは今は難しいけれど、守備の部分で体を張ったりできるようになってきた。楽なときはなくて、いつもギリギリのところで戦ってきた。そういういのがチームの伝統になっていくといい」